脳卒中は、脳の血管が詰まる(=脳梗塞)か、または破れる(=脳出血)ことで起こります。
脳の血管が卒然として(=突然)、中る(あたる)ことから「脳卒中」と呼ばれます。脳卒中は日本人の5人に1人が生涯のどこかで発症し、介護の対象となる疾患の第1位です。
脳卒中は突然、歩けない・喋れない・食べられないとなってしまう非常に厳しい病気です。
後遺症を抱えた患者さんも増加しており、発症や再発を未然に防ぐのが大変重要です。
原因
脳梗塞になるさまざまな原因を危険因子(リスクファクター)といいます。脳梗塞の予防や再発を防ぐためにはどのような危険因子があるかを調べておくことが重要です。
脳梗塞の危険因子には、自分で管理できるもの/できないものがあります。前者には年齢(加齢で動脈硬化が進行)、性(女性ホルモンは動脈硬化を抑えるので脳梗塞は男性に多い)、遺伝があります。
重要なことは、予防が可能で、自分で管理できる危険因子への対策です。
管理できる危険因子の代表的なものには、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、不整脈の一種である心房細動などがあります。
症状
アメリカでは以下を「脳卒中 5つの症状」と呼んでいます。
- 半身の麻痺としびれ
- うまくしゃべれない
- めまいとふらつき
- 片眼が急にみえなくなる・ みえる範囲が狭くなる
- 突然の激しい頭痛
の5つを指します。このような症状があればすぐに医療機関を受診するように推奨されています。
検査
発症急性期の脳梗塞では、突然発症の左右差の明確な神経症状(脱力・構音障害・感覚障害・失語など)を呈します。脳梗塞の病型分類のためには、病歴、特に発作性心房細動の既往歴、徴候を的確に把握するとともに、MRI・MRA、心電図、エコーによる評価などを行います。画像検査ではMRIを施行すれば、拡散強調画像で高信号病変が得られます。
鑑別診断
脳卒中には脳梗塞、脳出血、くも膜下出血という3つの病型があります。脳卒中全体の4分の3を虚血性脳卒中である脳梗塞が占め、残りの4分の1が脳出血とくも膜下出血を併せた出血性脳卒中です。
更に脳梗塞は大きく3つ(ラクナ梗塞・アテローム性梗塞・心原性脳塞栓症)に分かれます。
加えて、一過性脳虚血発作、つまり脳梗塞の前触れを見落とさないということが非常に重要です。一過性脳虚血発作は検査で異常がでないことが多いので、患者さんからの病歴聴取と診察を通じて診断します。
治療方法
急性期脳梗塞では、遺伝子組み換え組織型プラスミノゲン・アクティベータ(recombinant tissue-type plasminogen activator:rt-PA)であるアルテプラーゼの静脈内投与が使用承認されており、2012年8月には治療可能時間が発症3時間から4.5時間以内に延長されています。
また、急性期血管内治療(カテーテル治療)の優れた効果を証明する使用成績が得られており、rt-PA静注療法はもはや単独の治療ではなく,常に脳血管内治療との組み合わせで考慮すべきものとなっています。
早期診断・早期治療の可否が予後を左右し、脳梗塞の再発予防には抗血栓療法も必要となります。
予防法
脳卒中の発症予防では、禁煙・減塩・減量・節酒などの生活習慣の修正が重要です。
高血圧・糖尿病・心房細動などの心疾患、脂質異常症などの危険因子のコントロールを継続します。運動(リハビリテーション)も必要です。
脳梗塞の再発予防では、抗血小板薬や抗凝固薬による抗血栓療法も継続します。
「運動、食事、禁煙、最後に薬」が4つの柱となり、中断せず続けていくのが大切です。
概要
院長 | 古田夏海 医学博士 |
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標榜科 | 内科 脳神経内科 老年内科 |
所属 | 日本内科学会 日本神経内科学会 日本認知症学会 |
資格 |
総合内科専門医・指導医、 神経内科専門医・指導医、 認知症専門医・指導医 日本医師会認定産業医 |
住所 | 群馬県高崎市上小塙町字東原1061-1 |
電話 | 027-387-0100 |
アクセス | JR高崎線、高崎駅より車で15分、駐車場25台有 |
連携 医療機関 |
高崎総合医療センター 群馬大学医学部附属病院
前橋赤十字病院 真木病院 第一病院 公立藤岡総合病院 ほか ご希望の医療機関への紹介状も対応いたします。 |
診療時間
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