変性疾患（脊髄小脳変性症・ALSなど）とは 群馬県高崎市【ふるた内科脳神経内科クリニック】

原因

神経変性疾患がどのような機序で、なぜ特定の人に起きるのか、始まりはいつなのかも含めてあまりよくわかっていませんが，高齢者に発病しやすい傾向があることから、加齢そのものが発症のリスクであると考えられています。すなわち、高齢化社会に伴い、ますます変性疾患の患者さんは増加していくと考えられます。

多くの場合では、患者さんの家族が同じような症状がある事は少ないですが（＝孤発性）、一部の患者さんは血縁の家族の中に同じ症状がある方がいて遺伝する事が分かっています（＝家族性ないしは遺伝性）。

検査

神経変性疾患は診断をつけるのが難しいことが多く、一般的な診察や画像検査だけでは診断がわからないことが多々見受けられます。

変性疾患の可能性が疑われるような場合、徐々に進行する神経症状があるものの原因がわからないようなケースでは、まずは一度変性疾患に詳しい神経内科専門医の診察を受けることが推奨されます。

治療方法

現在、それぞれの疾患に対する治療薬は存在しますが、病気の進行を阻止するあるいは正常な状態に戻すような根本的な治療法は確立されていないのが現状です。

しかしながら患者由来の体細胞から樹立した疾患特異的iPS細胞は、神経変性疾患の創薬研究に革新をもたらしています。iPS細胞を使った変性疾患の細胞モデルを用いて、変性疾患（アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症など）の治療候補薬が同定されるなど、日々技術的にも進歩がみられている分野でもあります。

遺伝を背景とした疾患に対しても、遺伝子を標的とするような薬剤である核酸医薬の開発により特定の遺伝子の発現を制御することが現実に可能になってきています。